ホリエモンのネット上の発言「介護のような誰でもできる仕事は永久に給料上がりません。いずれロボットに置き換わる」はかなり反響が多かったです。反対派と賛成派がハッキリ分かれて、たくさんのコメントが寄せられています。介護現場の方々から見ると「介護は誰でもできる」「給料は永久に上がらない」「ロボットに置き換わる」は相当刺激的なメッセージですね。そのため、感情的なコメントが多かったです。中国には、当事者には物事がはっきりみえないが傍観者にはみえるという意味の「当事者謎・傍観者清」という言葉があり、この言葉の指すように、第三者の冷静で客観的な視点も必要ではないかと思います。
ホリエモンが介護をやるかどうか、できるかどうかは重要ではありません。ロボットが人間と同じように仕事できるかどうかは、ニーズがあれば、あとは時間の問題だけです。ホリエモン自身は老人ホームには入りたくないと思っています。彼は、高齢者に働く環境を提供し、健康寿命をいかにして伸ばすかという事を提案しています。ところが、健康寿命と平均寿命の差(男性約9年間、女性約12年間)がある限り、要介護から亡くなるまでの間、どういうサービスが提供されるかはすべての人に関わる問題です。
生まれてから仕事をするようになるまで、人々に提供されているサービスは教育です。教師は専門職であり、誇りを持つ職業です。介護も同じレベルにしなければなりません。介護もプロフェッショナルな仕事で、尊敬される職業にならないと、いい社会だとは思いません。ロボットがやるか、人がやるかは重要ではなりません。電車、そしてこれからの自動運転車はある意味ではロボットです。今は一般的な交通手段として馬車や人力車に乗る人は殆どいません。将来は先生の仕事も一部はロボットが担うかもしれません。介護ビジネスは制度ビジネスです。介護事業者、スタッフの努力だけで給料を上げる事には限界があります。制度設計上の問題が今問われています。介護従事者の方が誇りを持ってプロフェッショナルの仕事を目指せるように、我々はかっこいい職場作りをお手伝いさせていただければと思います。
参考リンク
http://blog.livedoor.jp/itsoku/archives/49312436.html
http://lineblog.me/hideaki_fujita/archives/5679702.html