実家の庭で起きていた事件

先日、実家に帰省していたのですが、この猛暑の中、実家の庭でちょっとした“バトルロイアル”が繰り広げられていました。

きっかけは、数年前から続けていたプランター家庭菜園。

父と母がパセリ、大葉など薬味に使える野菜や、ゴーヤやトマト等の夏野菜をちょこちょこ育てては収穫して楽しんでいたのですが、

去年あたりから、プランターのそばの砂利にぽつぽつと「見覚えのある葉」が。

 

どうやら、プランターからこぼれた種が砂利に落ちて発芽し、大葉やパセリが勝手に生え始めたようです。

さらに、どこからか風に乗って飛んできたのか、赤紫蘇やミツバまで庭のあちこちから芽吹いてきました。

それからというもの、庭の様子が少しずつおかしくなってきて、

気づけば陽当たりのよい玄関側には赤紫蘇がわっさわさ、

日陰の勝手口にはミツバが密集状態で生えていました。

とはいえ、その頃の私は「庭に雑草が増えたなぁ」と思っていたくらい。

あまりにワサワサしていたので、こんもり生えている“雑草らしきもの”に対してもスルーしていたのですが――

母「それ、ミツバだよ。」

……え? ミツバ???

まさかそんなバカな、と思いながらよく見たら――確かに、ミツバの姿。

あまりにも密集していたために、まったく気づきませんでした。

育ちすぎて硬くなったものは抜いて、柔らかそうな葉を摘んで、恐る恐るサラダにしてみると……

口の中に広がる、しっかり「ミツバ」の味

「ほんとに、ミツバだったんだ……!」と驚愕。雑草だと思っていた自生ミツバ、まさかの本物。

そして今年の猛暑。

あまりの暑さに、数日ほど水やりと手入れをサボった間に、庭では薬味たちによる壮絶な生存競争が起きていました・・・

玄関口では「大葉 vs 赤紫蘇」
勝手口では「パセリ vs ミツバ」

激闘の末、生き残ったのは赤紫蘇とみつば。まるで、もともとそこに住んでいたかのような貫禄です。

とはいえ、全滅したわけではありません。

大葉は、なんと2本の枝だけが細々と生き延びており、パセリも、風に揺れるのが心配になるほど貧相な姿で一応生存。

そして問題は――

実家では「赤紫蘇」をまったく使わないという事実。

梅干しも漬けないし、紫蘇ジュースも作らない。

それなのに、庭で圧倒的な勝利をおさめたのが赤紫蘇・・・

でもここまで頑張って生えてくれたのだから、今年は何かしら赤紫蘇活用レシピに挑戦しようかと前向きに思っているところです。

庭の砂利から生えたとは思えないほど、みんな本気で生きていて、

放っておくと、庭って本当に“野生”に戻るんだなと実感した夏でした。