【デイサービス向け】ここまでデキる!無料のAI活用で計画書を簡単作成

こんにちは、営業部の樋口です。

早いもので残すところ半月で今年もお終いです。

みなさん、どんな一年でしたでしょうか?
私個人では、これまでにないくらい全国を飛び回る年でした。

各地の展示会に出展するたび、ケア樹のユーザーさんがブースにご来場くださり、現状の課題やケア樹への要望などを話してくださいました。とても勉強になります!

 

そんな中で、介護事業所様の興味関心ごとで多かったのは「AI活用」についてです。

 

ケア樹の機能として非搭載のAI技術ですが、無料提供されているサービスでどこまでできるか実験してみた!というのが今回のお話。

慢性的な人手不足に悩まされている事業所様にとって、

AI活用は「サービスの質の維持・向上」と「業務の効率化」の両方に有効な支援ツールとなると期待されています。

 

いつもの求人ネタから少し離れますが、どんな結果になったのか、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

1.身近なAIサービスの比較   

みなさん聞き覚えのある最先端AIモデルであるChatGPTとGemini。
どちらが介護現場にフィットするか、選ぶのはなかなか容易ではありません。

そもそも「どう入力した方が良いのか?」「何の書類に役立つのか?」などどんな点で効果を発揮するかを比較検証してみます。

 

ChatGPTとは?

テキストデータを大量に学習し、文章生成や対話に特化。
そのため、自然な文章生成や与えられた指示に基づいた文章作成に優れています。

 

Geminiとは?

テキストデータだけでなく、画像、音声、多様なデータを学習しています。

これにより文章生成だけでなく、画像の説明など、幅広いタスクに対応できる汎用性が高いのが特徴です。

 

2.介護施設でAIサービスを活用する3つのメリット

日常業務の中で、書類作成にかかる時間は思いのほか膨大ではありませんか?
どの施設さんも書類作成専門の職員がいる訳ではありません。

各専門職の方々が利用者さん(入所者さん)と関わる合間にバタバタと行っている様子をよくお見掛けします。

新規利用(入居)の場合、1から書類を作成する手間がありますよね。

特に利用の出入りの多い「通所サービス」の場合、夜遅くまで残って書類作成していませんか。

例えば、

次の3つ項目がAIサービスによって提案されたらどうでしょう?

 

 

①書類作成の支援

例として、委員会など会議録の作成、ヒヤリハットや事故報告書の要約、ご利用者(入居者)の日々の状態記録など。

期待できる効果として、書類作成にかかる時間が短縮されれば、職員さんはよりサービスの方に集中することができます。

 

②レクリエーションやアクティビティの提案

AIサービスはリクエストに応じて様々なアイデアを提供してくれます。

例えば、ご利用者(入居者)の「趣味嗜好」や「身体能力」「性別」「所要時間」など要望を入力することで、これまでマンネリ化していたレクリエーションもレパートリーの幅が広がり、ご利用者(入居者)の満足につながります。

 

③個別化された介護計画の作成支援

AIサービスは個別化された介護計画の作成も支援してくれます。

例えば、ご利用者(入居者)の性別、体格、既往歴、服薬情報、機能的制限を含む現在の健康状態、嗜好、目標といった情報を入力すると、最適と思われる「サービス計画」や「長期・短期目標」「個別運動メニュー」などを提案してくれます。

効果として、計画作成にかかる時間が削減されるのはもちろん、より広範な視点からご利用者(入居者)との関わり方を考えるきっかけになることが期待できます。

 

3.ケアプランを参考にAIサービスに「通所介護計画」のサンプルを作ってもらおう!

まずChatGPT、Geminiそれぞれに以下の「個人情報」と「リクエスト」を入力。

糖尿病、高血圧症、心疾患によるペースメーカー使用、78才男性、要介護1。本人の希望は足腰が弱くなっているので運動したい。家族の希望は足腰が弱くなっているので運動して欲しい。
お風呂に入れて欲しい。
この条件を元に通所介護計画書を作ってください。

 

■必要要素は
1.健康管理
2.運動
3.入浴
4.交流
5.長期目標
6.短期目標

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◆ChatGPTの結果

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■ご利用者様情報
氏名: [匿名]
年齢: 78歳
性別: 男性
要介護度: 要介護1
既往歴: 糖尿病、高血圧症、心疾患(ペースメーカー使用)
本人の希望: 足腰を鍛えるため運動をしたい

家族の希望: 足腰を鍛えて欲しい、入浴を希望

■通所介護計画書(案)
1. 健康管理
目標: 健康状態を安定的に維持し、日常生活を安心して送れるようにする。
サービス内容:
・バイタルチェック(体温、血圧、脈拍)を通所時および必要時に実施。
・血糖値や心拍の異常を早期に発見するため、ペースメーカーの動作状況を医師と連携確認。
・定期的な健康相談を実施し、健康維持に必要なアドバイスを提供。

 

2. 運動
目標: 足腰の筋力維持と向上を目指し、転倒リスクを軽減する。
サービス内容:
・ストレッチ体操や下肢筋力トレーニングを週2回実施。
・専門職(理学療法士等)の指導のもと、個別に負担の少ない運動メニューを提供。
・歩行訓練やバランス訓練を室内および屋外で行い、移動能力を改善。

 

3. 入浴
目標: 衛生状態を保ち、入浴時の介助を通じてリラクゼーションを図る。
サービス内容:
・個別浴または機械浴を週1~2回実施。
・入浴前後にバイタルチェックを行い、安全を確認。
・洗髪、洗体の支援および必要な整容支援を提供。

 

4. 交流
目標: 他者との交流を通じて精神的な安定を図り、生活に楽しみを持つ。
サービス内容:
・施設内でのレクリエーション活動(ゲーム、音楽療法、クラフト制作等)に参加。
・定期的に開催される交流イベントに参加し、同世代との会話を楽しむ。
・スタッフとの日常会話を通じて精神的サポートを実施。

 

5. 長期目標
健康状態を維持しながら足腰の筋力を向上させ、自宅内外での安全な移動を可能にする。
入浴や日常生活における自立度を高め、本人と家族の希望を叶える。

 

6. 短期目標
健康管理: 毎月のバイタルチェックで異常がない状態を維持する。
運動: 3か月以内に歩行距離を5分延ばせるようにする。
入浴: 週1回の入浴を安全に実施し、リラックスできる時間を提供する。

交流: 月2回以上のレクリエーションに参加し、他利用者との会話を楽しむ。

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◆Geminiの結果

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■対象者
性別:男性
年齢:78歳
要介護度:1
主な疾患:糖尿病、高血圧症、心疾患(ペースメーカー使用)
本人の希望:足腰の強化

家族の希望:足腰の強化、入浴介助

計画のポイント
・健康管理: 複数の慢性疾患を抱えているため、血圧や血糖値の管理を徹底し、体調の変化に注意深く対応します。
・運動: 足腰の強化を目的とした運動を安全に行えるよう、個々の状態に合わせた運動プログラムを作成します。
・入浴: 安全な入浴介助を行い、清潔を保ちます。
・交流: 同年代の利用者との交流機会を設け、社会参加を促します。
・長期目標: 自立した生活をできるだけ長く維持できるよう、心身の機能低下を予防します。

・短期目標: 3ヶ月後には、立ち上がり動作がスムーズになり、短い距離を歩けるようになることを目標とします。

 

■通所介護計画書(案)
1. 利用者の情報
氏名
生年月日
要介護度
診断名
服薬状況
アレルギー
家族構成
居住環境

 

2. 健康状態
血圧、血糖値等のバイタルサイン
体重
既往歴
現病歴
日常生活動作(ADL)

認知機能

3. サービス計画
4. 特記事項
ペースメーカー装着のため、強い電磁波を避ける。
血糖値が低い場合は、食事の提供や休憩を促す。
血圧が変動した場合には、医師に連絡する。
転倒予防に努める。

足の浮腫み、痛み等に注意する。

5. 長期目標
自立した生活をできるだけ長く維持する。

心身の機能低下を予防する。

6. 短期目標

3ヶ月後には、立ち上がり動作がスムーズになり、短い距離を歩けるようになる。

その他
個別評価と計画の見直し: 定期的に利用者の状態を評価し、計画を見直します。
家族との連携: 定期的に家族と連絡を取り、利用者の状態やサービス内容について共有します。

医師との連携: 必要に応じて、主治医と連携し、医療的なケアを行います。

注意点
・上記はあくまで一例。実際の計画作成にあたっては、利用者の状態や施設の状況に合わせて、個別に内容を検討する必要があります。
・計画書の作成には、介護支援専門員(ケアマネジャー)の協力が不可欠です。
具体的な運動メニュー例(例)
・座位体勢での足上げ運動: 椅子に座った状態で、足をゆっくりと上げ下げする運動。
・バランス運動: 片足立ち、目をつぶって立つなど、バランス感覚を養う運動。

・歩行練習: 手すりを利用しながら、ゆっくりと歩行練習を行う。

具体的な交流活動例(例)
・歌のレクリエーション: みんなで歌を歌い、気分転換をはかる。
・ゲーム: トランプやカルタなど、簡単なゲームを楽しむ。
・季節の行事: 節句や季節の行事を行う。
介護職員への声かけ(例)
・「今日はどこまで歩けましたか?」
・「立ち上がるときはゆっくりとしましょうね。」
・「足は痛くないですか?」

 

ご不明な点があれば、お気軽にご質問ください。
より詳細な計画を作成するためには、以下の情報があると助かります。
・利用者の普段の生活の様子
・好きなこと、嫌いなこと
・家族との関係性
・これまで利用したことがあるサービス

 

4.まとめと注意事項

みなさん、どうでしたでしょうか?
「なんだ~たいした事ない」「え!?ここまで提案してくれるの?」「参考になるな~」

いろんなご印象をお持ちになったと思います。

ChatGPTもGeminiもそれぞれの特徴があります。

このサンプルはあくまでアドバイスに過ぎませんので、最終的にはご自身がご利用者(入居者)を観察して、個々の生活に沿ったプランにしていく必要があります。

そして、最後に一番注意が必要なのは「個人情報の取り扱い」です。

名前、住所、電話番号、メールアドレスといった個人情報を含むデータを入力しないよう気をつけてください。

みなさんもお感じかと思いますが、テクノロジー技術は日進月歩で進化しています。

我々メーカーも時代の波に乗り遅れないよう善処して参ります。

今回は無料のAIサービスでもココまでできる!というお話でした。

それでは、また次回お楽しみに♪