上海の高齢化状況

上海は近代化している大都会でアクティブなイメージですが、実は高齢化率がすごく高いです。

60歳以上の方は総人口の30.2%(435.95万人)
65歳以上の方は総人口の19.6%(283.38万人)
80歳以上の方は総人口の5.4%(78.05万人)
100歳以上の方は1751人(男420人、女1331人)

ちなみに、2015年末時点で登録されている上海戸籍の人口は1442.97万人です。10万人の中に100歳以上の高齢者が約12人いる計算になります。
65歳の人口は19.6%で、すでに高齢化社会です。あと1.4%増えれば超高齢社会になります。

上海人口高齢化の特徴は
1、高齢人口が多い、高齢化スピードが早い
以下は世界各国の65歳の人口が7%から14%まで達するのにかかった年数を比較したグラフです。フランスは115年、アメリカ69年、日本26年で、上海はわずか21年です。
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2、一人暮らしの高齢者及び高齢家庭(高齢者のみの家庭)が多い
3、一人っ子の親が高齢者の主体になる
一人っ子政策が始まった時の夫婦が高齢者になり、2013年から高齢者になった人口の8割は一人っ子の親です。
4、寿命が長い
2000年から2015年の間、80歳以上の人口は2.3%から倍以上の5.4%になり、10万人中の100歳以上の人数は2.3人から12人になりました。平均寿命も78.77歳から82.75歳(男性80.47歳、女性85.09歳)に伸びました。

要介護である高齢者(60歳以上)の人口は63.6万人(14.6%)で、重度の方は20.9万人(4.8%)です。日本の高齢者の基準は65歳以上で、そのうち要介護の方の割合は約2割です。

中国は、まだ日本のような介護制度がなく、いまの高齢者が現役時代の時は改革開放前の社会主義で、「未富先老」の特徴があります。今後、老後の介護とどう向き合うかが大きな社会課題になります。次回は、上海の高齢者状況を紹介したいと思います。

「未富先老」:豊かになる前に年寄りになってしまいましたという意味です。